石臼復活
December 30 2013 

 タイトルの「石臼の復活」などとは大げさでした(^_^;)。
 これは我が家の軒下に40年近く放置されていた石臼。かつて豆腐、きな粉、そば粉、小麦粉、米粉など製粉に使用していたものです。
豆腐も自宅で作ることはなくなり、きな粉は製粉所に持って行き(後には購入)、そば粉、小麦粉、米粉は全く使用しなくなった。石臼の出番は全くなくなった。
 きな粉は今でも「きな粉モチ」で使うが、この頃のきな粉がどうもなじめない。あまりにも粒子が小さすぎ鼻息で舞い上がるほど(-_-)。子供の頃に食べたあのきな粉の味が懐かしい。
これが石臼を復活させるきっかけです。
 先ずは石臼の汚れ落とし、長年の放置でついたコケはワイヤブラシでこすり何とか汚れを落とすことが出来た。ちなみに重量は左12.5kg右が17.5kgあります。  石臼中央にある心棒、これは木製ですでに朽ちて使えない。とりあえずガマズミの木で作ったが、やはりカシの木でないと摩耗が大きいようです。
 重さ17.5kgの石臼を回すハンドル?これにはスコップの柄を使用し、L型のカギの部分は接着剤とビスで固定。使用時にはこれを石臼の穴に軽くたたき込みます。  石臼を据える箱は新たに制作、上側の石臼の重さは17.5kgあり、一人で回しながら材料を穴に入れるのはつらい。家内は投入係、今は格好だけのモデル!。回転方向は左回りで、回転速度は毎分25回転ほどです。
 ふるい網を通し荒いものを再度臼にかけます。このふるい網もかつて使用していたものです。  1kgの炒り豆からとりあえず640gのきな粉、何度か臼を通すと全量食べられるでしょう。
 試食してみました!懐かしい味です。大豆を煎って間がないので特に香りが最高です。孫達の帰る正月に間に合いました(^o^)

後日、豆腐も作ってみました。
 石臼を据える箱に出口を取り付けました。箱の下に板をしいて箱に少し勾配を付けて流れ出るようにします。家内の留守の時の作業で石臼を回しながら、大豆を投入するのは大変な作業でした。300gの大豆を2.5gの水で処理しました。  沸騰させた豆乳を絞り、更にニガリを加え、布を敷いた木箱に納めます。
ペットボトルに水を入れ重石にします。30分そのままにしてできあがりです。

 豆腐はミキサーを使用した豆腐とそんなに違いはないようですが、オカラは石臼で挽いた物の方がなめらかでおいしく感じました。しかし、とにかく一人で作業するのは大変です。17.5kgの石臼を回しながらシャモジで適量なみずと大豆をすくって石臼の穴に入れるのはきつい!母はこの作業を一人でしてしていたことを思い、今更ながら感心します。きつい作業です。

 でも、自給自足を目指しているものには必要な代物です。自家栽培した少量の穀物を製粉する手段を得た意義は大きい!。今度はソバをつくってソバ粉・・・・、小麦も作って小麦粉も・・・・などと思いはふくらみます。


 
追加(電動化)

 何度も使ってみた石臼。いつ回しても手で回すのはかなり重労働で団塊の世代には堪えます。そこで考えたのが「これをモーターで回せば楽に製粉できる」と言うこと。
 倉庫の中から使えそうな物を引っ張り出して作ったのが上の装置。買ったのはVベルトのみ。
モーターは何に使っていたのか判らないが古い洗濯機によく使われていた物によく似ている。大きなプーリーは足踏みミシンのもので、幅の狭い溝は切断砥石で削り幅を広げたもの。これに小さなプーリーを直接溶接し、これにVベルトをかけ直接掛けるだけで石臼を回す。
モーター側ベルトのテンションプーリーにはベアリング、石臼側には籾摺り機のプーリーを使った。
石臼は真円ではなく、回すとかなりブレて回るが、これもテンションプーリーがそれをうまく吸収してくれる。
駆動部分を杉板に組み、石臼をその上に置いてベルトを掛けるだけでOK、取り外しも簡単。

動作に自信が無かったが、ベルトがスリップすることもなくうまく動作する。
当初、石臼を回すベルト用のプーリーが少し大きく回転が速すぎ、穀物を石臼に入れるのが難しかったが、少し小さい物に変えることで回転数を抑え、丁度使いやすい回転数になった。
モーターも十分な力があり、スイッチのオンオフでもスムーズに回転、停止できる。
   使ってみた感じは「ブ〜チ楽@^_^@」
 上は試作した電動石臼で乾燥した山椒の実を挽いているところです。


 
Vベルトがむき出しでかなり危ない?代物ですが、これなら力要らずで苦になりません