流れ星(流星)

Since1985  Nichihara Observatory
流 星
流れ星は夜空を眺めていると急に現れてくる楽しい訪問者です。
流星が流れれば夜空を見上げている人々はつい歓声をあげてしまいます。
流れ星は、宇宙のちりが地球と衝突してこの摩擦熱で発光して見えるのです。
発光するのは、地上から高さ80km〜100km程度の高さの大気です。一晩に数え切れないほどの流れ星が流れますが一人の人間が見られるのは1時間に1個程度なのです。
また、流れ星の見えている時間はとても短く1秒以下のものがほとんどです。
このいつ現れるのか分からない流れ星に願いを3回もとっさに言うことができると願いがかなうと言われていますがこれは、それほど願いが一途だということでしょう。さて、流れ星のもと宇宙のちりはほうき星(彗星)が撒き散らしたものがあります。このような流れ星は同じ軌道をとるため同じ方向から流れ星が出てくるようにみえます。これを流星群と呼んでいます。



代表的な流星群

流星はどの夜でも見える可能性があるものです。しかし、普通はそうそう沢山の流星を見る事はなく、2〜3個見えれば良い方のはずです。
ところが、1年の内に何度か流星の数がぐっと増える時があります。それが、流星群の極大日と呼ばれるもので、流星群の種類によっては一晩に数百個もの流星が見られる場合があります。この流星群の極大日は毎年同じ日になります。では、代表的な流星群を紹介します。

流星群名
極大日
予想出現数
コメント
りゅう座ι
1月 4日
20
3大流星群の一つ。短時間に集中して流れるのが特徴。
ペルセウス座
8月12日
50
3大流星群の一つ。毎年、安定して流れる。暖かい時期でもあり、家族や初心者の観測に最適。
ジャコビニ
10月 9日
1
まれに流星雨を見せることで有名。98年には大出現が日本で観測された。
しし座
11月18日
60
一昨年、昨年と注目を集めた流星群。まだ、例年よりも多いと予想されます。
ふたご座
12月14日
60
3大流星群の一つ。毎年多くの流星を見せてくれる安定した群。

表には知名度のある代表的な流星群を載せました。これ以外にも多くの流星群があり、それぞれ私達の予想を越えて沢山の流星を見せてくれることもあります。一時間に数百もの流星が流れる現象を流星雨と言い、ジャコビニ、しし座流星群は以前に何度も流星雨の記録があります。



流星観測をするには?

流星観測をするのに必要なものは観測のレベルによって違ってきます。と、言うのは、流星は星空のどの部分を流れるのか予想できないですから、天体望遠鏡を覗いていてもほとんど見られないからです。

ここでは、初心者向けのお話をしましょう。最初は観測と言っても余り構えずに、夜空と流れ星を楽しむくらいのつもりで、ボーっと夜空を眺めるのもいいと思います。その内、自分の見たものを何とか記録したくなってくるものですから、その前に取りあえず星座の位置と名前を覚えておきましょう。
ここまでで必要なのは、空の良く見える広い場所で寝転がるためのシートや寝袋などと、時期によっては虫除けや防寒具は余計なくらいに用意された方がいいです。あとは、星座を覚えるための星座早見や星図、夜空を楽しむための双眼鏡もあるとベストです。

星座を覚えてしまえば、記録を残すことが出来るようになります。流れた流星について、流れた場所の星座、明るさ、色、時刻、その流星群の流星なのか、などについてメモを取ります。明るさについては、事前に色々な明るさの恒星を見て慣れておくといいでしょう。また、流星は輻射点と呼ばれる夜空のある一点から放射状に流れますから、流星の経路をさかのぼった先に輻射点があるかどうかで、その流星群の流星なのかを判断することが出来ます。
最後に、観測中の月の光の有無や空に出ていた雲の量を記録に添えれば、その流星群がどの程度の活動をしたのかの判断の材料になり、そのようなデータが多く集まればより正確な活動の状況を導くことが出来ます。


○○座流星群観測用紙
日付: 年・ 月・ 日 月齢: 雲量:
No. 時刻(h.m.s)
星座
明るさ(等)
群か?
1





2





3





4





5





6





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8





9





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と、こんな感じで記録すれば、他の流星群との比較や、同じ流星群の前年の記録との比較などが出来ます。もちろん、他の観測者との比較をするのも良いでしょう。また、表中の星座はもっと詳しく何座から何座まで流れたかを記しても良いと思います。